いきなりだが、XilinxのFPGAであるZYNQ7010が搭載されたZYBOというDIGILENT社のボードを動かしてみた。
むかしから、FPGAというものを動かしてみたかったのだけど、仕事でしか見たことがなかったので、個人で使えるような時代になっていると思っていなかったのだ。
しかも、Linuxが動くARMのCortex-Aが載ったボードまであると言うことで、そろそろやってみてもよい時期だろうと判断したのだ。
判断したというか、やってみたい熱が高まっただけだがね。
ZYBOは、秋月通商さんで購入。
比較のためPaSoRiと一緒に撮影したが、小さいねぇ。
Cortex-Mに比べると大きいけど、そこと比べるものでもないだろう。
勢いで購入したものの、そもそもFPGAを自分で構成したことなどないので、まずは一連の流れをやっているところを探しました。
6. Zynq Verilog-HDLをZynqに書き込みFPGAを使う – yuki-sato.com
【Zynq】ZyboでPLのみ使用してLチカしてみた
この2箇所を見て、動かすことができた。
私はVerilogの方を使ったが、ハードウェア記述言語(HDL)としてはVerilogかVHDLが使えるようだ。
Wikipediaによると、厳密には"Verilog"はエミュレータのことらしい。
VHDLはVerilog HDLの略ではなく、別の言語。
誰がこんな紛らわしい名前にしたんだ・・・と思ったが、VHDLの"V"はveryらしいし、Verilogは名前の由来が分からないので、どっちがどうのという話でもなさそうだ。
なお、Windows10にインストールする際はここを参考にした。
VC++のランタイムって、該当するバージョンが入っているだけではダメなのか?
謎は残ったが、今回は困らないので削除した(Vivadoの2017版は関係なく動いたが、SDxは2016版が自動的にインストールされるので、そういう制約になってしまうようだ)。
FPGAの部屋 Vivado や Vivado HLS が Visual Studio 2012 Visual C++ Runtimeのインストールダイアログが出て起動できない
やっていることを、整理してみよう。
まず、プロジェクトを作成する。
「RTL Project」を選ぶそうだが、RTLとはなんだ?
Register Transfer Levelの略
レジスタ転送レベル - Wikipedia
CPUのレジスタとは違うもので、ごくごく小さな回路を「これはレジスタね」と決めて、そういうレジスタからレジスタへのINPUTとOUTPUTを書いていくもののようだ。
Lはlanguageじゃなくて、levelなのが気になる。
Wikipediaのはそこまで書かれていないが、「ゲートレベルよりも抽象的な記述レベル」と書いてあるので、何かのものを指す用語ではなく、切り口というか考え方というか、そういうもののようだ。
ゲートレベルがアセンブラだったら、レジスタ転送レベルはC言語、みたいな感じかもしれん。
プロジェクトを作ったら、HDLで内容を書く。
こちらを参考にVerilogで書いた。
引数?が昔のC言語っぽいので気になったが、今のC言語っぽく引数内に型?を一緒に書いてもよいようだ。
module led(output led, input button); assign led = button; endmodule
C言語っぽく、{}で囲みたいところだが、それは我慢だ。
なお、ZYBOに転送すると Vivadoの画面がHardware Managerになって、Verilogのファイルが載っていたナビゲーションが消えてしまう。
元に戻したい場合は、左側の"Flow Navigator"からProject Managerをクリックするとソースファイルが入ったツリーが出てくる。
次は、Verilogのoutputやinputで付けた名前と、実際のポートを割り付ける作業だ。
"RTL Analysis"内の"Elaborated Design"を選択して、レイアウトを"I/O Planning"にして行っているのが、それだ。
画面には、FPGAのBGAっぽいものが表示されるが、そっちは見方がわからん。
画面のしたにI/O Portsという一覧が表示されていて、Verilogの引数にしたものが出てくるようだった。
「I/O StdをLVCMOS25などに切り替えましょう」と説明されていたが、「Low Voltage CMOS 2.5V」という意味なんじゃなかろうか。
ZYBOのドキュメントには、3.3Vで吊られている図が載っていたので、2.5Vくらいにしようぜ、ということかもしれん。
その後は、「Run Synthesis」「Run Implementation」「Generate Bitstream」を実行すると、FPGAのPLに転送するデータができるようだ。
ツールバーに3つ並んでいる。
しかし、用語のそれぞれがわからん。
まず、Synthesis。
単語としては、合成とか組み立てとか。
Xilinx Synthesis Technologyを略してXSTと呼んでいて、合成ツールという位置づけのようだ。
合成は、論理合成を指しているのだと思う。
だからXilinx専用の言葉ではなさそうだ。
Wikipediaの説明では、HDLで書かれたものをRTLまで変換するツールのようだ。
HDLがRTLかと思っていたけど、もう少し高級ということか。
HDLがC言語としたら、RTL相当なものがアセンブラで、それを論理ゲートレベルまで変換したら機械語、くらいなのかな。
次はImplementationだが、ソフトでいえば実装だが、FPGAではこのページの「デザインインプリメンテーション」に当たるのかな。
半導体技術解説:いまさら聞けない FPGA入門 (3/3) - MONOist(モノイスト)
詳しいことはわからんが、コンパイル後の最適化みたいなものか。
そういえばGCC4から中間言語に変換して最適化するようになったが、あれもRTLと呼ばれていたな。
GCCのRTLは、Register Transfer Languageのようだ。
GCC 4 について学ぶ
そしてBitstream。
Monoistのページではデザインインプリメンテーションの中に入っているが、FPGAに書込むことができるデータを作る工程のようだ。
拡張子はbitで、プロジェクト名がprojだった場合、proj/proj.runs/impl_1/proj.bit、というところにできているようだ。
そして、これを"Program and Debug"を使ってFPGAに転送すれば動くようになる。
どうも、FPGAに焼くというよりは、転送する、という感じがしている。
電源を入れ直すと動かなかったからだ。
PL部だけ電源OFFにすることもできるようなので、PS部から毎回転送するイメージなのかもしれん。
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