NFC(Near Field Communication)の復習をしよう。
定期的にやらないと忘れそうだからだ。
NFCは、企業主体で進んでいる規格だと思っている。
なので「これがNFCだ!」というものは特にない。
以下は私の主観なので、「思う」とか「考えている」とかは省略するが、全部に点いていると思ってもらって問題ない。
技術と金融が密接になっているので、切り離して考えられないのだけど、私は金融関係がさっぱりわかってないから推測が多分に入ってしまうのだ。
「NFC」と大ざっぱに書いているけど、時代や文脈によって少し意味合いが異なることがある。
(おっと、スポーツのNFCは別としてだよ。)
興味ある人は少ないと思うが、私の主観で書いていくので、物事の見方の1つと思ってもらえると幸いだ。
NFCの歴史
日本では、FeliCaが大半を占める。
海外では、Type-AやType-Bがほとんどだ。
Type-A、Type-Bという呼び方は、規格で言えばISO/IEC-14443の呼び名になる。
これは日本工業規格で言うところの、JIS-X6322にあたる。
14443はNFCに関する最初の国際規格だろう。
14443-1~4まであるのだが、ここではひっくるめて14443と呼ぶ。
Type-AとType-Bは、周波数のような大きなところは同じなのだけど、物理的な方式は異なるし、プロトコルも異なる。
なのになぜ同じ規格になっているかというと、近接通信という統一した規格書を作ろうとしていたからだと思う。
企業としては、Type-AはNXP,Type-BはMotoloraらしい。
聞いた話によると、ここにType-CとしてSonyのFeliCaを入れ込もうと努力していたけど、Suicaというセキュリティを含んだ方式にしようとしていたので仕様公開できずに断られたとか何とか。
実状はわからないけれども、とにかくISO/IEC-14443にFeliCaは組み込まれなかった。
これが「FeliCaは日本仕様」と呼ばれてしまう原因じゃないかと思ってる。
Wikipediaでは、2008~2011年になっているが、初版はまだ早かったと思う。
ISO/IEC 14443
ISOサイトにはISO/IEC 14443-1:2000があったから、15年くらい前には存在していたことになる。
「あ~あ、FeliCaは入れてもらえんかった~」で終わらせられるわけもなく、経緯はよく知らないが、Type-AとFeliCaがまとまった規格ができた。
それがISO/IEC 18092。
これには別称があり、それが「NFCIP-1」。
ここで初めて「NFC」という単語が出てきた。
その後、ISO/IEC 15693という規格ができた。
・・・ごめん、それよく知らない・・・・・。
そして、それらを全部取り込むようなISO/IEC 21481ができた。
WikiPediaによれば、ここまでで2005年になったようだ。
近距離無線通信 - Wikipedia
これじゃあいかんね、と思ったかどうかは知らないが、"NFC Forum"という規格団体を作り、そこで商業的なNFC規格をまとめよう、ということになったようだ。
N-Markのようなマークのわかりやすさや、認証制度なども行っているので、私はNFC Forumで謳っているものを「NFC」と呼んでることが多い。
まあ、人それぞれだと思うけどね。
ひとやすみ
便宜上、「FeliCa」と書いたが、正確にいえば違うことになる。
NFCの場合、金融関係と一緒に成長してきたこともあり、セキュリティを除外できない。
例えば、Suicaには交通の記録やチャージした金額情報なんかが載っているけど、「チャージした料金が勝手に書き換えられると困る」というのは同意してもらえるだろう。
いや、書き換えて偽造できたらうれしいとかは抜きとしてね・・・。
でも、チャージされている料金を確認したいだけなのに、JRの駅内に行ってユーザ情報を入力しないといけない、となると不便な人も多かろう。
ここら辺のアクセスできる・できないがセキュリティの分野になる。
そしてセキュリティにはコスト、つまりお金のかかりかたも出てくる。
Suicaとかは薄いカードでできてるけど、これに指紋認証とかネットを経由した認証方式とか採用するとどうなるか。
薄くできないし、電源がいるし、認証するためのサーバとか何とかもろもろかかる。
「それができるようになってから販売しろよ」と思う人がいるかもしれないが、今の技術では現実的ではない。
NFC Forumの中でも、今のところセキュリティのところは対象外になっている。
まあ、仕方ないんだけどね。。。
NFC-Aもいくつか種類があるけど、セキュリティ有りの製品も多いし。
(いかん、抜き出すと図が日本列島っぽくなってしまった・・・)
NFCのセキュリティは企業としての肝だから、規格には取り込めないだろうと思ってる。
そこを破壊しかかっているのが、HCE,Host Card Emulationだ。
NFCでセキュリティを破られでもしたら、もう大ごとである。
FeliCaがISO/IEC 14443で渋ったのもそこだろうから、仕方ない気はする。
(NXPはどこまで公開してるんだろう?)
それに、FeliCaが国際的に載らないのには、国際規格のこともあると思う(Featured Content » Smart Card Allianceだっけ?)。
確か、USIMにSecureElement(SE)を載せる方式を推奨する、とかだったような。
FeliCaは今のところOnBoardタイプのSEしかないので、海外では使われなかったんだと思う。
SEは利権というか、一種の不動産みたいなもののようだ。
特にOnBoardタイプはそうだと思う。
SIMにSEが搭載されたタイプを使ったことがないので何とも言えないが、OnBoardタイプのSEを持った機種から別の機種に移動するのが大変なのはわかると思う。
移動できないわけではないが、キャリアの手を使わないと移動できないと思う(昔のFeliCaは移動できなかったかもね)。
SEがSIMに載っているなら、SIMだけ別の機種に載せればよいだけだ。
もしかすると、SEがSIMに載らないということで、端末自体の値段が安くなるのかもしれない。
あるいは、アドレス帳みたいなSIMへのアクセスと競合するのを嫌ったのかもしれない。
単になんかコンプライアンスか何かあるのかもしれないけど、移動はしにくいと思う。
GSMAとかの団体は、そういうのをやらせたくないような気がする。
仕事でやってるわけじゃないので、あんまり推測だけ書くのはやめておこう。
変な雰囲気になるのはやだからね。
私が嫌なのは「FeliCaは日本仕様だからだめだ」みたいな流れになることだ。
理解されない技術は魔術と同じだ、みたいな言葉が昔からあるが、よっぽどの新技術でも無い限りは、理屈がわかれば理解できるものである。
だから、聞いて理解できないものについては反発を覚えるし、反発しないといけないだろうと思っている。
その反発は、その技術に反発するのではなく、技術を理解できないことに対する反発だ。
時期的に(2014年12月)、STAP細胞がどうのこうのという季節になっている。
残念ながら、私では内容を理解できない。
できないけど、検証とか再現性とかはどの分野でも同じなので、気にはしている。
(ああ、バグとかもそういえば同じようなもんだな。)
一応、このブログは政治的なものには関与しないつもりだし、芸能関係にも関与しないつもり。
その観点で行くと、STAP細胞の件は、意図的にデータを作ったのであればNG、そうじゃないならOK、としか言えない。
もうちょっと言えば、これはマスコミがやーやー言ってしまったから表面化しただけであって、「自分が期待するような実験をして」「自分が期待するような結果が出た」という論文を作って発表して、ちょうど通ってしまっただけなんじゃないかという気がしている。
よいことじゃないんだけど、別に今さら騒ぎ立てることでもないような・・・。
なーんとなくだけど、マスコミが勝手に騒ぎ立てて神輿に乗ったけど、はしごを下ろされてしまってあたふたしてる、という気がしますな。
ちっせぇ。
この件は、マスコミがいなくても正常化されてるような感じが、なんとなくですが、しますな。
学生が卒業するために書こうと、お金もらって博士が書こうと、論文は論文なんだけどね。
と、Yahooニュースの情報だけで書いたけど、「よくわからん」ということしかわからんかった。
私が知りたいとしたら、こんなところかなぁ。
- 意図的かどうか
- 意図的なら、何人が行ったのか
- 意図的ではないなら、どのくらいの確率で発生しそうか
意図的だったら、個人か集団かが気になる。
個人でも気になるけどさ。。。
うーーーん・・・・
とりあえず、うちのサイトでは技術の取り扱いはこうかな。
- よい技術は、よい
- よい技術を持つ人が、よい人とは限らない
- だめな技術は、だめ
よいものはあれこれできるけど、だめなものはだめですわ。
残りはがんばってもらうしかないですな。
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